3年目ともなると大学への正規入学をあきらめ、そのまま日本に帰る人も多い。4年たって帰国すると、期間から見ると大学を卒業したような印象を与えるので、対外的には「アメリカの大学を卒業」というように見えるが、実は語学学校留年組、すなわち本戦で戦わずして負けた「落ちこぼれ」なのだ。なんだか暗い気分になってきた。親の聞いた話とはずいぶん違うではないか。しかし今更こんなことを言い出しても仕方がない。その上、語学学校にアメリカ人はいない。当たり前のことだが入学して初めて現実と向き合うことになった。語学学校は外国人、すなわち日本人、韓国人、中国人、コロンビア人、サウジアラビア人、マレーシア人など、英語を母国語としない人たちばかりなのだ。仲間と英語で話しても中途半端で不完全な英語を使うだけだった。もうひとつ頭の痛かったことは、語学学校の授業料は高い。うちは貧しくはなかったが、それほど裕福でもなかった。親には悪いとは思ったが、英語力の伸び悩みは急にどうすることもできなかった。