私は濡れたままの髪を一つにまとめ、それから急いでクリームを足に塗って、台所に立った。五大栄養素を毎日摂取するというのは、本当に難しい。社会人になってからただでさえ偏食になっていて、それが過食でもっとおかしくなっているのを、いきなり健康的な食事に戻すわけだから、1日や2日はどうにかなったとしても、ずっと続けられるのか自信がない。でもそれを守れなければ、痩せることもできないし過食も治らないのだ。もう意地でも頑張るしかない。「何かいい匂いするね」お風呂から出てくると、バスタオルを頭に巻きつけたまま、彼氏は台所を通り過ぎていった。「ああ、あのねえ、エステに入会したの」―言っちゃった。「ふうん」―えっ、それだけ?ベッドの上に座って、濡れた髪を雑にタオルで拭きながら、彼氏は生返事をした。汗をかいている彼の小さい顔はほてって赤くなっており、さっぱりしたのか満足そうに「ふう」などと言っている。「それでね、食事に気をつけるように言われてね」「ふうん」自分用に買ってきたほうれん草を茄でながら、私は彼氏に背を向けたまま、何気なく聞こえるように懸命になっていた。「だからね、同じ物を食べられないの」「同じ物って?」そこでバチッという音が聞こえ、せわしい会話が聞こえてきた。ちらりと彼氏を見ると、ベッドの上に寝そべってテレビを見はじめていた。いつもだったら話を聞いているの?と思ったかもしれないが、今日は助かった気がした。「私が食べなきゃいけない物は、たーちゃんが好きじゃない物だから」「そう」これで大丈夫だろう。ちゃんと聞いていたかは分からないけど、とにかく入会したことも、食事のことも言えたのだから。「俺はまだ空いてないからあとでいいけど、違う物を食べるなら先に食べれば」彼は額の汗を、まるで髪をかき上げるように手で拭うと、筋肉質な足のひざを片方だけ立てた。―うそ。関心のなさそうな言い方だったけど、このときばかりは心の底から彼氏に感謝をした。
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エステサロンPMK横浜店
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