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フランス語を学ぶ研修生を引率

私はフランスの文化やフランス語を普及する民間団体「日仏文化協会」の役員をしていて、毎年フランス語を学ぶ研修生を引率し、パリのソルボンヌをはじめニース大学やディジョンのブルゴーニュ大学に出かけていました。しかし、日本人研修生が現地で期待どおりの成果を上げないことに、毎回たいへん頭を痛めていました。文法や語彙の実力は抜きんでているのに、発音や会話はイタリア人やドイツ人にかないません。授業中に発言するのは彼ら外国人ばかりで、日本人の学生は小さくなって一言も話さないケースも少なくありませんでした。「教室では最前列に並ぶこと、当てられたらまずは、「アー」でも「ウー」でもいいから声を出して時間を稼いで答えること。なぜならば答えを考えていて黙っていると、答えたくないのだというふうにとられて、とばされ、次からは当ててもらえなくなる」という具合にいくら叱咤激励しても、やはり発声コンプレックスは直らず、外国人の友達もできず、日本人同士で固まってしまうのです。常日頃、何とか彼らの気後れを直せないものだろうかと考えていたところでした。「まったく新しいメソッドで、日本人にも効果があるのでは」という娘の話に興味を抱き、一九九二年の春、パリのトマティスセンターを訪ねてみることにしました。