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「保守的」なモーゲージ市場の日本

持家市場のグローバルな変動のなかで、日本はどのような位置を占めたのか。日本を特徴づけたのは、その住宅市場の変化のパターンが先進諸国のトレンドに合致しなかった点てある。多くの国が住宅インフレを経験した一九九〇年代を通じて、ポストバブルの日本では住宅デフレが継続した。バブル破綻を契機とした不良債権の堆積、長期不況、そして不動産価格の下落は互いに関連し合い、深刻な経済停滞をもたらした。先進諸国のなかで、住宅インフレのグローバル化に同調せず、住宅デフレを経験したのは、日本以外ではドイツとスイスのみであった。

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ドイツとスイスに比べて、日本の住宅デフレはより長期におよんだ。アメリカのサブプライム破綻が日本の金融セクターに与えた直接的な打撃は、絶対的には大きいにせよ、相対的には軽微であった。その要因は新自由主義の政策転換の遅さである。日本では金融の規制緩和が遅れたことから、モーゲージ市場は「保守的」なままであった。民間の住宅ローンの金利は、一九九四年まで自由化しなかった。