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福祉は住居にはじまり住居におわる

北欧では「福祉は住居にはじまり住居におわる」といわれる。良質の住居なしに福祉は成り立たないと考えられ、その視点から政府も住居の充実に力を注いでいる。他の西欧諸国も似た状況にある。だが日本での住まいにたいする政府の認識は想像できないほど遅れている。国民自身そうである。たとえば、ある在宅福祉にかかわる全国集会は、おしめの取り換え分科会は超満員だが、住宅改造分科会は講師の数のほうが多かった。保健に関する集会でも似たことがあった。

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「健康と住宅」分科会への予定出席者のあまりの少なさに驚いた実行委員は、前夜、参加者の確保に走り回った。それでも十数名の出席であった。いずれも1000人〜500人規模の大集会で、私が直接目にしたことである。日夜、寝たきり老人の世話などに苦労している保健・福祉関係者にとっては、直面する問題に関心があつまるのは当然であろう。だがその苦労のなかに、居住条件さえよければ介護はもっと楽になる、リハビリテーションもすすむ、自立できる、社会参加ができる、人間性もとりもどせる、第1こんなふうにならなかったのではないか、という発想のでる余地のないのが、日本社会の現実なのである。決して彼女ら彼らが責められるべきではない。